2013年10月9日水曜日

自分に気づく

 今ね、今、自我が働いたんです。
 自我はすぐ「しよう」とするんですね、何かをね。

 「恐れはいらない」と思ったら、
 恐れを「取ろう」「取ろう」とし始めるわけです。
 ここで知識として「恐れはいらないんだ」って分かったら、
 自我は知識を使って、それを取ろうとし始めます。

 ところがですね、よくできてます。
 これ、パラドックスなんです、この世界は。
 だから、自我が取ろうとすると、取れないんです。

 もういっぺん言いますよ。
 取ろうとするものは、取れないんですよ。
 自我のやろうとすることは、上手くいかない。

 今日、絶対、これだけしっかり頭に入れて。
 自我がやろうとすることは、上手くいかない。

 これがまた、難しさでもあるんですね。

 すぐ自我が出てきます。
 すぐ、「じゃあ、どうすればいいか?」って聞いて、
 それをしようとするわけです。
 でも、なかなかそれ、上手くいかないんです。

 で、恐れがここに来たら、
 取ろうとしたら育ててしまうんです。
 だから、自分のその反応に気づく必要があるんですね。

 ただ、恐れが来た。
 「ああ、来た来た来た」って見てる分には、消えていくんです。

 「あ、やだやだ。何とかしなきゃ。
  あ、そうだ。津留さん、ああ言ってたから、これ取ろう。
  あ、見ればいいって言ってたから、ようし。」
 これ、取ろうとしてますから、、エネルギーを育ててしまうんです。

 そこで、ちょっとそのクセが直るまで、
 まず私が勧めるのは、自分に気づくことを勧めるわけです。

 「何とかしよう」とするんじゃなくて、
 すぐ何かしようとしますから、
 そうしたら、すぐそれに気づく。

 だから、気づくことに意識を向けていくんです。
 気づこうとするんです。
 常に自分に気づく。
 何かをしようとする自分にだけじゃなくて、すべて。
 いわゆる、自分に見張り番を立てる、っていうことです。

 どうしてかっていうと、
 私たちの意識は、いつも他人方向に向いています。
 外側に向いているんです。
 目が外側に向いているから。

 これは、ただ観察してるだけなんです、外の世界を。
 ただ観察してるだけなんです。

 観察してる対象を変えようとしてるわけなんですね、
 人間というのは。
 ただ観察してるだけだから、観察して、当面、観察して、
 何かが起きると パッ と自分の中に反応が来ます。

 ポッ と波打ったり、
 「またぁ~」とか、
 いろんな反応が来ます。

 その、自分の中に生起する、その反応に気づく努力をするんです。
 最初はまず気づくことだけ。
 見張り番を立てる。

 それのやり方として、私が勧めてるのは、
 呼吸に意識を向けてください、って言ってるんです。

 呼吸に意識が向けてたら、
 ピッ と こう 反応した瞬間が分かるようになります。
 呼吸に意識を向けてると、ちゃんと向いていれば、
 自分の中の反応が、すぐに分かります。

 ところが、意識が外に向いてると、自分の中の反応に気づかない。


 津留晃一 講演会DVD『 幸せテクニック講座10 』 より