2016年11月16日水曜日
2016アメリカ旅行21 シャスタ2日目 バーニー滝
スタンドバイミーの橋から、
車で、10分ほどのところに、
「シャスタの周りでは、数少ない、
いわゆる、観光地」
の一つ、とされる場所が、あります。
910エーカー(たぶん、100万坪以上)の敷地に、
キャンプ場や、キャビンなどの宿泊施設、
ハイキングコースや、貸しボート、
お店や、ギフトショップなどがあり、
夏場は、
多くの人々が訪れ、賑わう、
マッカーサー・バーニーフォールズ州立公園
( McArthur-Burney Falls State Park )。
その中に、
「テディベア」で有名な、
アメリカ大統領、セオドア・ルーズベルト( Theodore Roosevelt )が、
その、迫力と、美しさから、
(世界七不思議に続く)「世界八番目の不思議( wonder )」と、
呼んだと言われる、
カリフォルニア州随一の、美しさを誇る、
滝があります。
落差は、
39m(129フィート)ほどながら、
豊富な水量の本流が、力強い流れと迫力を示し、
途中から湧き出た水による、無数の流れが、
白い膜のような、柔らかさと美しさを、表現しています。
また、
原住民の人々からは、
「聖地」として、崇められてきました。
バーニー滝( Burney Falls )が、
それです。
この滝、そのものに、興味もあり、
見てみたかったし、
スタンドバイミーの橋から、すぐ、ということもあり、
訪れることにしました。
公園内の駐車場に、車を停めて、
この滝に、向かいます
(入園料は、車1台8ドルでした)。
駐車場からは、
徒歩、1〜2分で、
展望所に着きます。
そこからは、
滝を、
上から、見下ろすように、眺めることができます。
滝は、
細かい、水しぶきを上げており、
強い陽射しが、
常に、「虹」を作り上げていました。
高度(落差)そのものは、
そこそこながら、
豊富な水量と、幅広い水の流れ、
力強さと、美しさ、
また、まわりの緑も濃く、
なにより、
常に、虹がかかっている様。
噂に違わぬ、素敵な滝でした。
前日の、
ハートレイク探索で、
歩き疲れていた、子どもたちは、
ここでの散策を、
断固、拒否。
しかも、末娘は、
「なんか、『滝』ばっかりじゃない?」
という、
至極真っ当な、鋭い、つっこみ!
とても、
散策を強要することは、できませんでした
(でも、確かに、
ヨセミテでも、マウントシャスタでも、
たくさんの「滝」を、見ました)。
そこで、
たいへん、残念ながら、
下に行ったり、横から見たり、ということは、
しませんでした。
ただ、
前日、
マクラウド滝で、泳いでいたことで、
迫力ある滝を、味わうことは、
十分に、出来ていたので、
僕たち、大人も、
すんなりと、子どもたちの意見に、
従うことができました。
公園内は、
キャビンにせよ、ギフトショップにせよ、
トイレさえも、
とても美しい建造物で、作られていました。
時間があれば、
ここに滞在して、
ゆったりと、シャスタを味わいたいと、思いました。
つづいて、
僕たちは、
ある川岸にある、
ある「秘密の温泉」に、
入りに行く予定でした。
日本に居る間、
あるサイトで、
その、温泉に存在を知って以来、
とても惹かれ、
長い間、ずっと、
サイト上で探しても、見つからなかったものが、
出発3日前になって、やっと見つかった、
その『流れ』から
(高熱の中、探し当てたときの、興奮!)、
そこへ行くことを、
過剰なまでに、楽しみにしていました。
ところが、
そこへの訪問は、
トラブル続きでした。
地図を見た限りでは、
何も問題なく、
そこにたどり着けそうでした。
ちょうど、
バーニー滝から、マクラウド・シャスタへ戻る途中に、
回り道をすれば、行ける位置にありましたし、
そこへの道も、
地図を見る限り、
問題なく、たどり着けそうでした。
ところが ...
実際に、そこへ向かってみると、
道が、
なんと、未舗装でした!
しかも、
ただの未舗装道路ではなく、
完全に、「林道」といった体でした!!
ただの、「未舗装の、砂利まじりの道」
ではなく、
「凹凸だらけ、石や岩を避けながらの、林道」
でした。
「アップダウンが激しく、
完全な、林・森の中を、延々と進む、
対向車も、ほとんどない、林道」
でした。
これには、参りました。
アメリカに来て以来、これまで、
時速100km近くで、ずっと、走っていたのに、
この道では、
時速30km以下、20km以下で、走らざるを得ません。
しかも、
もし、自分の車で走っていても、
相当に、注意しながら、進んだことでしょうが、
いま、運転しているのは、レンタカー。
相当に、気を使わざるを得ません。
そんな道を、
ゆっくり、ゆっくりと、進まねばなりません。
万が一のことを考え、
電波を調べてみても、
当然ながら、反応ゼロ。
助けを呼びたくても、
呼べそうにありません。
もう、とにかく、
忙しくハンドルを動かしながら、
ゆっくりと、注意深く、進みました。
そんな状態で、
1時間半以上、苦しみ続けました。
突然、道路が舗装になり、
どうにか、その道を抜けたとき、
民家が、何軒か、目に入りました。
そこで、道を曲がれば、
目的地は、
すぐそこなはずです。
一安心したのも、つかの間、
舗装道路が、ひびだらけです!
とても、速度を出せる状態ではありません。
結局、ここでも、
ゆっくりと、慎重に、
進まざるを得ませんでした。
とはいえ、
すぐに、目的地に近づき、
迷うことも、ありませんでした。
「こんな苦労をしたからこそ、
温泉では、より、楽しめるはず」
そう、思った矢先、
さらなる、トラブルが、待ち構えていました。
なんと、
その温泉に行くための道が、
ゲートによって、封鎖されていて、
「私有地につき、通行不可」
と、書かれています!
「こんなに苦労したて、来たのに ... 」
もう、出すべき言葉も、音になりませんでした。
周りを見渡しても、
車を駐車しておけそうなところがありませんし、
その私有地を通らずしては、
温泉まで、たどり着けそうにありません。
諦めざるを得ませんでした。
ところが!
それだけでは、終わりませんでした。
そんなの、まだ、ましでした。
泣く泣く、目的を諦めたのに、
そこから先の道が、
またしても、
先ほどと同じような、林道だったのです!!
これには、
もう、ただ、うんざりでした。
その道が、
また、1時間ほど、続きました。
舗装された道に抜けるまで、
ただ、ただ、うんざりでした。
ただ、
今度は、
先のことなど考えずに、
ただ、目の前を通り抜けることだけに、
集中できました。
完全に、諦められていたからです。
完全に、絶望していたからです。
もう、
評価や比較から、離れていました。
ただ、絶望していました。
ただ、車を進めていました。
悲しいことでした ...
そのうちに、
これまた、突然に、
道は舗装され、
そこには、
美しいダムが、ありました。
マス釣りをしたら、
とても楽しそうでした。
もし、次回も、シャスタに来ることができたなら、
参考になりそうでした。
その先も、気落ちしたまま、
ただ、進んでいると、
突然、
景色の美しいところに出ました。
そして、その先には、
マウントシャスタが、そびえていました。
マクラウドに、
ようやく、戻ることができました。
二極による、相対性による、
喜び・嬉しさを、味わいました。
南側から仰ぎ見る、
マウントシャスタの美しさに、
改めて、感激しました。
このとき、
すでに、午後になっていました。
これほどまでの憔悴は、
アメリカに来て、初めてなのに、
時間は、まだ、半日しか過ぎていませんでした。