2017年3月26日日曜日
2017ハワイ旅行7 ハワイ島2 ワイピオ渓谷( Waipio Valley )
マウナラニ( Mauna Lani )で、
シェルター・ケイブ( Shelter Cave )と、
フィッシュポンド( fish pond )を楽しんだ、
僕たちは、
つぎに、
ワイピオ渓谷( Waipio Valley )を目指しました。
ワイピオ渓谷というのは、
こんなところで、
断崖に囲まれた谷です。
この谷は、
かつては、ハワイの王族たちが暮らした、
特別な場所で、
別名、「王家の谷」とも呼ばれ、
カメハメハ大王が、幼少期を過ごしたとも、
言われているらしいです。
周囲を囲う、断崖からは、
幾筋もの、滝が流れ落ち、
谷の中に、水が豊かに集まり、
そこは、タロイモなどを育てるのに、適しています。
そんな、豊かな植生も相まってか、
古来より、ここは、マナあふれる場所とされ、
それゆえに、王族たちが暮らす、
特別な、神聖な場所とされてきたそうです。
有名な、
ハワイ・カウアイ島の、
カララウ谷( Kalalau Valley )はじめ、
ハワイでは、谷こそ、
マナの豊かな、聖なる場所と、されてきたようで、
この、ワイピオ渓谷も、そんな場所の一つで、
かつて、TV番組の中でも、
江原啓之さんが、「素晴らしいネルギーの場所」として、
紹介されていました。
そんな、ワイピオ渓谷に、向かいます。
マウナラニを出ると、
再び、周囲を溶岩に囲まれた中の、一本道を、
進んでいきます。
この写真は、別の日に撮ったものですが、
海側は、こんな感じに、
流れ出た溶岩が、そのまま固まったまんま、といった風、
山側には、
そんな溶岩の上に、ようやく、草が生えはじめた、
そんな場所が、続いています。
マウナラニをはじめとした、
いくつかの(高級)リゾートは、
ハワイ島では、
このような大地に囲まれた、
島北西の海岸部に、あります。
この一本道が、突き当たりを迎えると、
そのころには、道は、徐々に、登りはじめ、
そして、右折して、さらに進むと、
ようやく、大地は、草に覆われてきます。
この辺りから、マウナラニ方面を、振り返って見ると、
このように、草原が広がって見えます。
見えている山は、フアラライ山で、
その右手に、湾のように見えている当たりが、
リゾート地になっているところです。
フアラライ山は、
空港でお出迎えしてくださったときと変わらず、
山肌に、薄く、雲を携えて、
綺麗な山容を、見せてくださっていますね。
こうして見ると、
その形からか、
やはり、そうは、見えないのですが、
それでも、
海から、直接、山頂へと、つながった、
その標高は、2,521 mもあります。
ハワイ島西側、コナ( Kona )側にいると、
かなりの存在感で、
いつでも、この山が、視界に入ります。
なので、
とても親しみの湧く、印象に残る山です。
ちなみに、
有名な、コナ・コーヒーは、
この山麓で、育てられています。
さて、
右手に、草原と、それ越しの、フアラライを見ながら、
反対側、左手には、コハラ( Kohara )の山並みを見ながら、
そのまま、進んでいくと、
ワイメア( Waimea )の町に、入ります。
ワイメアは、
周囲を、広大な牧場に囲まれており、
視界の開けた、少し乾燥した、落ち着いた感じで、
僕の印象では、ハワイ島の中では、
ヨーロッパっぽい、というか、
ニュージーランドにも似ていて、
とても雰囲気の良い、暮らし易そうな、印象を受けました。
それでも、
町の規模は、とても小さく、
日本人の感覚としては、「村」です。
僕たちが通った、
その前日の、立春には、
『桜祭り』が、開催されたようで、
開催場所には、桜が咲いていました
(色からすると、「寒緋桜」でしょうかね?)。
ワイメアを抜けると、
道沿いに、樹々が現れ、
その樹高が、徐々に、高くなり、
樹幅も、徐々に、広くなり、
大きな樹々が、両サイドに、見られるようになります。
ハワイに来て以来、初めて、
森の中に、入りました。
道は、このあたりで、
さらに、登って行き、
そこから、急に下りはじめ、
標高差のある一帯を抜けます。
抜けたところで、
左手に、海が見えてきます。
ハワイ島の、北側の海です。
ハワイで、初めての、ノースショア。
北東からの、貿易風が吹き付ける、
ハワイにおいては、
北東側・北側が、雨の多い地帯で、
樹々も、こちら側に、多く生えています
(反対に、南西側・西側は、乾燥しています)。
初めて目にする、
濃い緑越しの、海になります。
海そのものも、
こころなしか、気のせいか、コントラスト故か、
その色が、一際、濃く見えました。
ここから、
ワイメアよりも、さらに小規模ですが、
家々が、建物が、目に入るようになり、
道が、ホノカア( Honokaa )に入ったことを、
教えてくれます。
ここで、
すぐに目につく、ドライブインに、入り、
昼食にしましょう。
このあたりでは、有名な、
テックス・ドライブイン( Tex Drive-In )です。
「ドライブイン」とは言っても、
日本のそれとは、規模が違いますが、
しかし、そう言うだけあって、
駐車場も広く、おみやげなどを売る店も併設されており、
食事をとったり、休憩したりするには、うってつけかもしれません。
ただ、
僕たちが利用したときには、
トイレが、改修工事中で、
臨時の、仮設のものしかなく、
それが、管理が不十分で、ちょっと、大変でした ... ^^;
このお店は、
まず、なにより、マラサダ( Malasada )という、
ポルトガル発祥のお菓子で、有名です。
ご覧のとおり、
一言で言えば、
「中にクリームの入った、揚げドーナッツ」。
周りには、砂糖もふってあり、
きっちりと、臆することなく、堂々と、「甘い!」です ^^ 。
残念ながら、
甘いもの大好きの、僕にも、
少々、過ぎました ...
ちなみに、
この、「マラサダ」という、名前ですが、
日本人からすると、どうしても、
「マ『サ』『ラ』ダ」と、覚えてしまいがちです。
僕も、そう、覚えていました。
だって、
「サラダ」という「音」に、馴染んでますもんね。
さて、
甘〜〜い、デザートは、後で、いただくとして、
まず、お昼ご飯を、
こちらで、いただきましょう。
子どもたちは、
機内食で、すでに、気に入った、
ハワイ島発祥の、「ロコモコ」に、即決定。
「ロコモコ」は、
ライスの上に、ハンバーグを載せ、
そのうえに、目玉焼き、
最後に、グレービーソースをかけた、丼です。
詳しくは、
ヒロ( Hilo )の町探索のときに、もう一度、登場予定です ^^ 。
裕子さんは、
「ロコモコ」の、ハンバーグのかわりに、
ハワイ語で「マヒ( Mahi )」「マヒマヒ( Mahimahi )と呼ばれる、
シイラを使った、「ロコモコ with マヒ」をチョイス。
「とっても美味しかった」
と、
本人、大納得の一品でした。
一方、僕は、
ロコモコや、
「サイミン( Saimin )」と呼ばれる、ハワイ風ラーメンと、
悩みましたが、
ここでは、
「ハワイ」「地元」「名物」ということには、こだわらず、
大好物の、「タラ( Cod )」のフライをはさんだ、
フィッシュバーガーにしました。
揚げたてのフライが、メインとして、充分な存在感で、
バンズも、甘めで、マッチしていて、
美味しく、いただけました。
食事を終え、
お店の前の道を、北に進むと、
すぐに、町のメインロードに出ます。
そこを、左折、西に向かうと、
そこは、ホノカアの、中心部です。
「中心部」と言っても、
「周縁部」は、存在しない、
小さな小さな「村」ですが、
この村は、「ただ小さいだけ」ではなく、
とても、のどかで、とても、愛らしい、
独特の、素敵な雰囲気が漂う、
不思議な町です。
「コロニー( Colony ):『群生地』」
という言葉が、思い浮かぶ、
とても狭い範囲の、特定範囲の周波数を有した人だけが、
この町に居留ことを許される、
そんな場所に、感じられました。
そして、その「周波数帯域」とは、
「妖精的」というか、
「アーティスト的」というか、
そんな、すこし、地から浮いているような、
そんな感じに感じられました。
「時間」という概念を、意識に中に有している人は、
そこには、相応しくない感じの、場所でした。
そんな、ホノカアを抜けると、
しばらく、
森と、海岸に、挟まれた、幅の狭い地帯に道が続き、
そこを通り抜けると、
その先に、
目的地である、ワイピオ渓谷が、ありました。
ここまで、
「ワイピオ渓谷」と、言ってきましたが、
僕たちが、今回、行ったのは、
実は、厳密には、
「ワイピオ渓谷展望台( Waipiʻo Valley Lookout )」で、
ワイピオ渓谷の東崖の上にある、
ワイピオ渓谷を望める、見晴台です。
そこからは、
ワイピオ渓谷の、海に面した、入り口部分を、
上から、眺めることができるのですが、
その場所は、
まだ、谷の外側、崖の上になり、
なので、
今回、僕たちは、
ワイピオ渓谷には、その中には、入っていません。
谷に入って行くには、
かなり急勾配で、かなり道幅が狭く、路面も悪い道を、
降りて行かなければならないそうで、
各レンタカー会社でも、その道を、
「保険適用外」に、指定しています。
その事実と、時間的・スケジュール的見地から、
今回は、渓谷内に入ることは、見送りました。
渓谷内には、今も、人々が、静かに暮らしているらしいので、
慌ただしく、騒がしく訪れて、ご迷惑を掛けたくない、
という想いも、ありました。
さて、
というわけで、展望台から眺める、
ワイピオ渓谷は、
「隔離された、非現実的な、楽園的空間」
のように、感じられる、
のどかで、ゆったりとした、
時間の流れのない、自足的な営みが、
きっと、繰り広げられていることでしょう。
目にすることのできる、限られた範囲では、
僅かな建物と、タロイモ畑(厳密には、水田)が目につき、
あとは、濃い緑が、生い茂っているようでした。
実際に、中に入り、そこに身を置くと、
どのような風景が見られ、どのように感じられるのか、
僕たちは、体験することはありませんでしたが、
「地上の高度的」には、ワイピオ渓谷のほうが、下に位置しながら、
しかし、きっと、
わたしたちの世界のほうが、「下界」なのだろうと、
感じながら、見ていました。
「見下ろしながら、眺める」というよりも、
「仰ぎ見ている」という気が、していました。
ホノカアといい、
ワイピオといい、
ハワイ島北西部の、北東岸は、
下界からは、隔離された、
微細で、精妙な、周波数の漂う、
重量というものが、少し、希薄になったような、
固有のエリアであると、感じました。